2021年の1月末に「物件ファン」のプロダクトマネージャーになり半年がたった。初めてのことでわからないなりにも試行錯誤したこの半年間のことを振り返る。
そもそもプロダクトマネージャーとは?
プロダクトマネージャーになるまで、プロダクトマネージャーという肩書きを知らなかった。
それまではデザイナーの立場ではあるが、企画や施策のアイデア提案をよく行っていた。ある日チームで働きを認めてもらい、ビジネス分野に責任を持たせてもらうことになった。とりあえず新しい肩書きがいるね、ということでふさわしい名前を探し、見つけたのが「プロダクトマネージャー」である。これは 前職の上司であるnmyさんのブログ の「ディレクターの仕事」の表を眺めてみて一番「これだ!」と来たものだ。
それにしても「名前をつける」というのはとっておきの魔法のような力を持っている。今までは「デザイナーとしてスペシャリストを目指したいわけではないが、それならどうしよう」と思っていたところを、肩書きが変わっただけで目指すべき道筋が見えたような気がした。サービスを前進させていく責任感ややる気も高まった。実際の作業は以前とそんなに変わらないのに、どこか認められているような気分にもなった。
また、名前がついたことで自分がやるべきことについて書籍やブログなどでも探しやすくなった。人は知っている単語しか調べられない。検索すべきワードがわかるのとわからないのとで、得られる情報の質が大きく変わることを実感した。
実際にやったこと
とりあえずこの半年は手当り次第にいろいろ試してみよう、といったところ。良かったこともそうでないこともたくさんあったが、ざっくりと振り返る。
- ◎Google Adsense広告の改善
- 読者の読みやすさを著しく阻害しない範囲で広告を改善し、収益が前年比約1.5〜2倍に。
- 不安を煽るような広告や下世話な漫画広告は記事を読む体験を阻害すると考え、収益は下がるかもしれないがブロックしたりもしてる。
- ◎より読者に興味を持ってもらえるような記事の出し方を工夫する
- タイトルの付け方や扱う題材について研究・パターン化し、PVが前年比約1.2倍に。
- ◎OKRの導入
- チームとして成長していくためにOKRを導入した。目標設定と毎週振り返りをすることで自分としてもチームとしてもモチベーションが上がった。(たぶん)
- ◎2週間の編集長業務
- 編集長が休暇を取る2週間、毎日2記事出している物件記事の編集・管理・執筆を行った。今までは編集長が休みを取りづらかったが、交代して運営できるようになった。以後副編集長として定期的に編集業務を行っている。
- ◯「いま空いている部屋」を探せる機能
- いま空いている物件記事に「募集中」タグをつけるようにした。
- 物件ファンでは今まで「読み物」として物件を紹介していたので、「住む家を探す」機能はあまりなかった。
- 編集チームでできるミニマムの労力で、「家探し」という新しい使い方ができるようにした。
- ◯新卒社員の初めてのメンター
- 4月から営業担当として新卒社員が入社した。メンター業は初めてでしかも担当領域が違うものの、自分の得意分野を重点的に教えている。
- △純広告
- 初めて広告代理店とやり取りし、純広告枠を売った。広告全般に対する価値観や、Google Ad Managerの使い方の理解が深まった。
- ものすごく成果があったかというと微妙…だけど広告の媒体としての売り方や見せ方などかなりの学びになった。
- ✕エンジニア採用
- エンジニアを採用するために、まずは知り合いからという意図で自分のTwitterから募集を行なったが、思ったよりも拡散してしまい「知り合いのみ」という意図とは外れてしまった。(振り返ってみるとそりゃそうだ……)
- 面接などを行ったもののミスマッチがあり採用には至らなかった。しかしマッチングで気をつけるべきところの学びになった。
- ✕補助金の申請
- 京都市のスタートアップ補助金に申請したが不採用だった。まあでも申請書を書くことで自分がやりたいことを言語化できたので良いとしよう……。
いまのところ「プロダクトマネージャーです」という方に会ったことがなく全て自己流でやっているので、こんな感じでよいのかは不明なところ……。本とか読むといいのかな。良い書籍とかあれば教えて下さい。